令和4年の新年を迎えて
JCHO大阪みなと中央病院長 細川 亙
明けましておめでとうございます。
コロナ禍発生から丸2年が経過しました。日本における第5波の終息後、しばらく新規感染者発生数が減少しておりましたが、少しまた増え始めました。今、オミクロン株という変異種が世界的に流行していますが、日本でも遅かれ早かれこの株も蔓延するに違いありません。この株は感染力は強くても重症化率は低いようです。考えようによってはオミクロン株はいわば「天然のワクチン」である可能性さえもあります。「蔓延させない」という不可能な目標を掲げるのではなく、命の犠牲や経済の犠牲をできるだけ小さく抑えながら早々に蔓延させるという方策をとるのが望ましいと考えます。
100年前のスペイン風邪が2年程度で単なる流行性感冒になっていったのと同じような経過を、新型コロナウイルス感染症もたどるのだと思われます。このようなところでも「歴史は繰り返す」ということわざは当てはまるのでしょう。
コロナ禍も終わりが見えつつあると思います。もうあまり恐れることをせず、元気の出る1年にしていきたいものです。
令和四年元旦
JCHO大阪みなと中央病院長 細川 亙