コロナ医療と従来医療の両立
JCHO大阪みなと中央病院長 細川 亙
オリンピックも日本の金メダルラッシュの中で終わりました。ただ、その間そしてその後日本全国で新型コロナウイルスの感染拡大が爆発的なものとなりました。確かに感染拡大はこれまでにないほどの勢いですが、死者や重傷者が以前に比べて相対的にかなり少ないのはワクチン接種の成果と思われます。ワクチン接種や罹患により免疫を獲得した人が増えて、ヒトに対するウイルスの毒性が下がってきているということでしょう。100年前のスペイン風邪がその後単なるインフルエンザになったと同様、新型コロナウイルスによるCovid19も近いうちに通常の風邪に近いものになることでしょう。もう少しで元の日常が戻って来ます。頑張りましょう。
さて当院では本年4月に大阪でのCovid19の激増による医療崩壊の現実化に直面し、コロナ専用病床を開設しました。一旦は大阪での感染状況は沈静化しましたがその後また悪化して、8月にまた緊急事態宣言が出されました。現在当院ではコロナ専用病床はほぼ満床となっており、また従来医療についても以前と変わらず注力しております。医師看護師をはじめ職員は、従来医療とコロナ医療の両方が医療崩壊しないように奮戦してくれています。そんななかで、ワクチン接種をしたしないにかかわらず、職員にも孤発的に感染が発生するようになりました。感染者本人や濃厚接触者の休業命令、濃厚ではない接触者に対する管理などにより、これまでのところクラスターの発生はありませんが、今後も院内感染が生じないように気を付けて参ります。
面会の禁止などまだしばらくは患者の皆様方にはご迷惑をお掛けしますが、何卒ご協力のほどよろしくお願いいたします。
令和三年八月十二日
JCHO大阪みなと中央病院長 細川 亙