大阪での新型コロナウイルス感染症患者激増に対応して
JCHO大阪みなと中央病院長 細川 亙
大阪ではCovid19患者の激増が見られ、医療崩壊が現実のものとなりました。
当院では入院患者さん(およそ220名/日)の平均年齢がほぼ80才です。病気を持った高齢者が密に入院している施設です。そのような施設でクラスターが発生した場合のことを憂慮して、これまではCovid19患者の受け入れはしないという方針を貫いておりました。そして従来医療に専念した医療を提供し続け、従来医療での医療崩壊が起こらないように社会貢献してきました。結局、本院ではこの3月末まで新型コロナウイルスによるただの一回の、またただの一人の院内感染もなく経過し、かつ、従来医療については新型コロナウイルスが流行る以前以上に提供し続けることができました。そしてこれまで大阪ではコロナ医療においても従来医療においても医療崩壊は起こらなかったのですから、当院のこれまでの方針は正しかったものと自負しております。
しかし大阪でコロナ医療崩壊が現実に進行している今、Covid19患者を受け入れるという決断をこの度病院首脳部で下しました。そして院内感染の恐れを極力低くするため、1病棟全体をCovid19患者用とし、他の患者さんと決して混じらないようにすることにしました。看護師、医師などの従業者もしっかりとCovid19係とそれ以外に分けて混じらないようにします。
これからは、従来医療もしっかりと安全に提供しながら、さらにコロナ医療にも取り組んでいくという困難な道を選びましたので、皆様方には何かとご不自由などもお掛けするかもしれませんが、何卒よろしくお支援ご協力のほどお願い申し上げます。
令和三年四月十七日
JCHO大阪みなと中央病院長 細川 亙