ヒアルロン酸注射

簡単なヒアルロン酸注射で下まぶたの凹凸を真っ平らにと考える方が非常に多いですが、ほうれい線などの悩みと違い、下まぶたの悩みは目の下クマや凹みなどではヒアルロン酸注射をすることで満足するレベルに引き上げることは可能ですが、目の下たるみや脂肪のふくらみの程度が強い方にはヒアルロン酸注射は不向きな場合が多いです。ヒアルロン酸注射はヒアルロン酸というジェルを注射で足してあげる『足し算の施術』ですから、ボリュームが不足している部分や減っている部分には注射だけで満足する方は多いです。

一方、目の下の悩みを整理すると、目の下のたるみ＝皮膚が伸びて増えている、目の下のふくらみ＝眼窩脂肪が前に突出して増えている、インディアンライン（ゴルゴ線）・クマ＝頬のたるみで靭帯とつながっている皮膚が引きずり込まれていると見る事ができます。それぞれ治療は、伸びて増えた皮膚をとる『引き算の施術』、脂肪をとる『引き算の施術』、頬をリフトアップする『位置移動の施術』となりますから、ヒアルロン酸という足し算の施術で、これらを全て満足させるのは困難です。目の下たるみやふくらみ、頬のたるみの程度が軽度の方は一度ヒアルロン酸注射による目の下悩みについてご相談ください。

老化による皮膚のたるみ

下まぶたの皮膚の悩みには、以下のケースがあります。

• （１）笑った時に細かい皺（ちりめん皺）ができるタイプ
• （２）下方視した時に下眼瞼の二重（線状に折りたたまれる状態）になるタイプ
• （３）皮膚のたるみが強く眼輪筋や眼窩隔膜とともにたるんで膨らむタイプ

（１）笑った時に細かい皺（ちりめん皺）ができるタイプ

皮膚が非常に薄い方に見られ、頬全体のボリュームアップをしてあげると改善します。ヒアルロン酸や脂肪移植が適応になる場合が多いです。また、このタイプでは表情しわを気にされる場合も多く、ボトックスビスタ注射による治療も適応になると思われます。

（２）下方視した時に下眼瞼の二重（線状に折りたたまれる状態）になるタイプ

目の下に1?2本刻まれたしわが出現して悩まれる方が多いです。たるみが強ければ、たるみ取り手術をする事で刻まれたしわ部分まで切除できますが、たるみの程度が強くない方は、ヒアルロン酸などで注射をしてもあまり効果はなく、レーザー治療による皮膚の入れ替え治療（フラクショナル理論）などで、刻まれたしわを徐々に薄くしていくのが良いかもしれません。

（１）笑った時に細かい皺（ちりめん皺）ができるタイプ

やはりたるみ取り手術が適応になると思われます。脂肪のふくらみが強い方は脂肪隔膜縫縮固定も追加してあげると、目も大きくなりインディアンライン（ゴルゴ線）の改善も期待できます。

下まぶたのふくらみ

皮膚たるみ取り手術をされる方は眼輪筋とともに脂肪除去できますが、切開手術を敬遠したい方は多くおられます。皮膚たるみの程度が強くないに限りますが、経結膜下脱脂という方法があります。皮膚を切らないので傷は残りません。あっかんべーをした時に見える赤い部分（結膜）に小さい穴を開けてそこから脂肪を抜き出す治療です。